投資信託で資産形成を始めよう!と思ったけど、
・投資信託は初めてで何も分からない
・投資信託について色々調べてみたけど、多すぎて何を選んだらいいか分からない
という人が多いと思います。
そんな人たちの長期投資と資産形成を叶えてくれる投資信託の選び方の
6つのポイント
を、わかりやすく解説していきます。
現在、日本に3000本以上ある投資信託ですが、しっかりと選び方を学べば、長期の資産形成ができると思えるものは数本に絞れます。
1.信託期限が無期限
まず一つ目ポイントは、
信託期限が無期限の投資信託を選ぶです。
日本では、信託期限を5年や10年と期限を設けている投資信託が多くあります。
長期での資産形成が目的なのに、5年10年で償還されてしまっては短すぎます。
投資信託の本場、アメリカでは何十年も運用されてきた投資信託が数多く存在し、
中には設定来運用期間が80年を越える投資信託もあります。
しかも、その平均利回りが約12%です。
戦争や何度もあった金融危機もすべて乗り越えてこのリターンです。
これはもし80年前に、この投資信託に1万円投資していたら現在8600万円以上になっています。
複利の効果で、資産は時間をかけて雪だるまのように増えていくわけです。長期投資と複利の効果の威力がどれほどすごいかわかると思います。
長期の資産形成のためには、必ず信託期限が無期限なものを選びましょう。
2.分配金再投資(分配金なし)
2つ目のポイントは、
分配金再投資(分配金なし)の投資信託を選ぶです。
その1でも触れましたが、少ないお金でも複利の効果を最大限に活かすことで大きな資産を築くことができるわけです。
定期的に分配金をもらえるっていいなぁ。と、ついつい目先の小さな利益に目がいってしまいがちですが、将来大きな資産を築くためには再投資してどんどん複利の雪だるまを大きくしていかなくてはいけません。
100万円を7%で30年運用した場合、
分配金あり=100万+210万(分配金)
分配金なし=100万+661万(運用益)
と、その差は2倍以上になります。
3.購入時手数料無料・運用管理費用率が低い
3つ目のポイントは、
コストが安い投資信託を選ぶです。
まず大前提として、手数料が高いからと言ってリターンも高くなる、という事はない。ということを覚えておいて下さい。
ものすごく優秀なファンドマネジャーを雇って高い給料を払えば運用成績がよくなるってことではないんです。
昔、ノーベル経済学賞を受賞した人達によるドリームチームが作ったファンドがありました。
高度な金融工学とシステムを駆使して運用するファンドで、世界中から多額の資金を集めました。
みんなの期待を背負ったこの無敵だと思われたファンドはどうなったと思いますか?
なんと破綻したんです。
優秀な人を集めてすごいシステムを使ってお金を払っても確実に儲かるなんてことはないことを証明した例です。
では長期投資をする場合、運用管理費用が最終的な利益にどれくらい影響するか考えてみましょう。
どちらも、年7%のリターンが期待できる投資信託ネモファンドとアザラシファンドがあったとします。ネモファンドの運用管理費用は1%、アザラシファンドの運用管理費用は2%です。
毎月3万円ずつ30年つみたて投資で運用した場合、
赤のネモファンド=3014万円
黄色のアザラシファンド=2497万円
たった1%の違いでも、最終的な資産の差は517万円にもなってしまうんです。
高すぎるコストはあなたにとって百害あって一利なしです。
購入手数料は必ず無料のもの。運用管理費用率は、高くても1%以下に抑えるようにしましょう。
4.常に資金が流入状態で純資産総額が多い
4つ目のポイントは、
常に資金が流入状態で純資産総額が多い投資信託を選ぶです。
資金が流入状態とはどういうことかと言うと、投資信託には買う人もいれば売る人もいるわけですが、買われている額の方が常に多い投資信託を選びましょうと言うことです。
なぜかと言いますと、資金が流出状態の投資信託だとさまざまなリスクが高まるからです。
資金が出てってしまっていると言うことは、その投資信託の株式や債券などの資産を売って、解約資金をつくっています。ですからその投資信託は、運用成績を上げるために株を買ったりして新たな資産を組み入れたりができないわけです。
投資信託を大きな船だと思ってもらえるとわかりやすいかもしれません。
どんな嵐(不景気)が来たとしても、力を合わせて乗り越えていけるクルー(僕たち投資家)が集まっている船を選ぼう!と言う事です。嵐がきたら逃げ出しちゃうクルーばっかりの船じゃ上手くいくわけないですよね。
以下に資金が流入状態の良い例と悪い例の画像を載せておきます。
良い例の投資信託は、ずっと資金が流入しているのに対して、
悪い例の方は、ほとんどの時期で流出状態となっています。
もう一つ、純資産総額が多くなければいけない理由は、たとえば運用管理費用率が1%の投資信託で純資産総額が10億円だったとしたら、運用管理費用は1000万円ですね。たった1000万では、運用のためのリサーチ費用や人件費などでたちまち赤字です。赤字の投資信託では会社のお荷物ですので繰上償還措置などされて長期投資ができなくなってしまいます。
5.銀行の口座から自動でつみたてしてくれる
5つ目のポイントは、
銀行口座から自動でつみたてしてくれる投資信託を選ぶです。
自動でつみたて投資してくれるかどうかは、僕たち普通のサラリーマンが資産形成をするためにとても重要です。
たとえば、あなたがつみたて投資をはじめるぞ!と決意をしたとします。
あなたは毎月毎月どんな時も決まった日に決まった額を投資して行くことができますか?
毎月の面倒な手続きを何十年も続けられますか?
また生活していくうえで、飲み会が多い月もあるでしょう。無駄使いしてしまう月もあるでしょう。
そういった時に、自分を奮い立たせて決まった額を投資していくことができますか?
僕は無理です。ダイエットも筋トレもことごとく継続することができませんでしたから。
そんな僕でもつみたて投資だけは続けられています。
それは固い意志を持つこともそうですが、
勝手に自動でやってくれてるのが一番の理由だと思います。勝手にやってくれてるので貯金のような感覚で継続することができます。
つみたて投資成功のためには、この「継続する」ということが何よりも大切です。
また、毎月3万円というように、一定の額を、積み立てしていく投資法は、ドルコスト平均法と言って値動きのあるものに投資する際、購入単価を平準化してくれる効果があります。
今ではほとんどの証券会社で自動積立の設定が出来るようになりました。ですから、つみたて投資をはじめる時は、かならず、自動積立を利用しましょう。
6.世界規模で分散投資できるもの
6つ目のポイントは、
世界中に分散投資できる投資信託を選ぶです。
投資対象をできるだけ分散することで、リスクを少なくすることができます。
どれくらい分散するのがおすすめかと言うと、世界中の市場に分散させることです。
よく投資雑誌なんかでファイナンシャルプランナーが、
「初心者はとりあえず日本株や日本債券全体に投資できるものからはじめてみよう」と、
書いているのを見かけます。
このことに僕はかなり疑問を感じます。
初心者だからこそ日本中心ではなく世界中に分散投資すべきだと思うからです。
日本経済がこれから安定して長期的に経済成長していくのかどうかは誰にもわかりません。
もう日本は経済成長しないと思っているわけではないですが、人口が減少傾向の日本だけに投資するというのは非常にリスクが高いと思います。
今から30年後、日本の人口は現在の1億2000万人から減っていって、1億人を下回ると言われています。世界の人口は現在の70億人からどんどん増えて93億人になると言われています。
人口が減る国はダメと言うわけではないですが、基本的には、人口増加こそが経済成長のエネルギーです。
みんなが、もっといい暮らしをしたい、美味しいものを食べたい、もっと便利なものを欲しい、と思うから経済は成長するわけです。人口が増えていくかぎり世界の経済は成長すると考えられます。
以上のことから、長期投資では日本だけではなく、日本も含めた世界中に分散して経済の成長に投資してあげることがもっとも安定したリターンを期待できるというわけです。
世界中に分散することによってリスクが少なくなるかわりに、大きなリターンは期待できないかも知れません。
ですが、ほどほどのリスクとほどほどのリターンが僕たち一般人の資産形成にはベスト。もしベストではなくても限りなくベストに近いベターだと思います。
ですから、長期投資で資産形成するなら世界の株や債券へ分散投資をしている投資信託を選んでほしいと思います。
まとめ
今回は長期投資、資産形成ができる投資信託の選び方6つのポイントを解説しました。
- 信託期限が無期限
- 分配金無し(再投資)
- 手数料が安い
- 資金が常に流入状態で純資産が多い
- 自動積立
- 世界の資産に分散
以上のことをしっかり理解して
必ず自分で判断できる知識を身につけて下さい。
そしてちゃんと
自分で納得した上で投資することが大切です。
あなたが一生付き合っていける投資信託を選ぶ道しるべに少しでもなってくれたらいいなと思います。